在宅ケア

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2008年10月20日16:13

介護リフォーム

昔からごひいきにしていただいているHさま、ご主人様が脳梗塞で倒れられて、

入院。

介護認定を受けられて、お宅のリフォームを承りました。

お元気なときには気付かなかったバリアー(障害)が、おうちのなかにはいっぱい

あります。

今回のリフォームの経過をご紹介します。

7月10日

最初の訪問時、ご主人様はまだ入院中。

奥様に症状などをお聞きして、住宅改修助成制度についてお話ししました。

介護保険の住宅改修費20万円(1割負担)についてはご存知でしたので、神戸市

住宅改修助成制度について、詳しくお話しさせていただきました。

 神戸市在住で、要支援、要介護認定をうけられた方、または障害者手帳をお持ち

の方が対象です。

あんしんすこやかセンターから、申し込んでいただくことになっているので、担当

エリアの名谷あんしんすこやかセンターに行っていただきます。

ここで、担当のケアマネージャーも紹介していただけます。

 助成は最高100万円まで出るのですが、前年度の所得税額によって助成率が変わ

ります。

区役所で、所得税関係の証明書類も取ってきていただくようお願いします。            

 H様宅のお玄関。 

ご主人にとっての最初の難関です。

 玄関の上がり框。

広いので椅子を置いて靴を履いておられます。

やっぱり手すりがほしいですね。

じゅらく壁なので、下地はなさそう。

ご主人は、早くおうちに帰りたいとおっしゃってるそうですが、おうちに上がる前

の段階ですでに障害が。          

とても立派なお玄関なのですが、切実に手すりが必要です。

外部につける手すりは、ステンレスがよく使われますが、夏は熱くなるし、逆に冬

は冷たくなるので、いつも樹脂巻きの連続手すりをおすすめしています。

 H様宅の浴室。

奥行きが2m以上あって洗い場も広いのですが、浴槽自体深くて出入りが大変。

御主人は体の大きなかたなので、浅くて幅いっぱいの浴槽と手すりを御希望。

脱衣所からの段差も15cmもあるので、ユニットバスをおすすめしました。

特殊なサイズの浴室でしたので、タカラのぴったりサイズシステムバスで対応

します。

 現状のトイレ。

ちょっと奥行きが狭いのと、やっぱり段差が気になります。

奥様は、狭くて掃除がしにくいのが一番困るとのこと。

 廊下から台所へ入るところの引き戸。

敷居が25mmもあります。

これくらいの段差が、いちばんつまづきやすいんです。

 寝室入口。

お元気な頃は、お二階で寝ておられたそうですが、最初に訪問させていただいた時

和室に今まで二階で使っていたベッドを置いておられました。

玄関横の居間が、日当たりもよく電動ベッドやポータブルトイレなどを置くにも

適していましたので、この部屋をご主人の寝室におすすめしました。

入り口が片開き扉で、敷居も30mm近く上がっていたので、引き戸に替えることを

ご提案。

7月24日

プランと見積を提出。

 神戸市住宅改修助成を申請すると、いろいろな手続きの必要があり、どうしても

時間がかかってしまいます。

 第一段階の在宅ケア研究所の現場調査は8月29日の予定。キャンセル待ちもお願

いしていますが、それまでにH様のご要望と、私からのご提案をまとめて具体的に

ご負担していただく金額をご提示しておきます。

 ちょっとご予算オーバーだったのですが、OKをいただきました。

 なかでもタカラのシステムバスは特注オーダーなので、納期が1ケ月近くかかり

ます。先に採寸・発注をしておかなければ、ますます着工が遅れてしまうので、

奥様にご了解をいただき、先に発注をしておきます。

8月1日

 タカラの営業担当のIさんと同行して、浴室の採寸をさせていただきます。

タイルの浴室からシステムバスにすると、どうしてもひとまわり狭くなってしまい

ます。

 タカラのエメロードです。

できるだけ現状のタイルを落として、大きなサイズが入れられるようIさんに

お願いして、最初の予定より25mm大きくして発注しました。

施工のNさんに、がんばってもらわなきゃ。

8月7日

在宅ケア研究所の現場調査の日。

キャンセルが2件あったので、予定よりずいぶん早めていただけました。

在宅ケア研究所のOさんありがとうございます。

ご主人に一時退院していただいて、同席。

 現場調査には、作業療法士の方が一緒にこられてご主人のお体の状態や、おうち

のなかでの動線、運動能力などをみて改修計画をたてていきます。

 この日の作業療法士のUさんは、看護士さんだそうでお昼からは病院におられる

そうです。

 当日、H様の娘さんたちもこられていたのですが、ご主人が外出されるときの

介助の仕方についてUさんに教えていただきました。

 こちらからH様のご要望を伝えて、ひとつひとつOKを取っていきます。

 ほぼ大丈夫だったのですが、トイレと洗面所を一体化することにあたって、それ

は住宅改修の範囲外ということで認められないから、現状で手摺をつけるというこ

とで助成金をもらってはどうかということでした。

 奥様は私の作ったプランを気に入って下さっていて、助成金が出なくてもトイレ

はこのプランでリフォームしたいとおっしゃったので、トイレ部分は改修計画から

はずすことになりました。

 私としてはうれしいことなのですが、ちょっと申し訳ない・・・

でも、喜んでいただけるようがんばろう。

 

2時間ちょっとかかって、現調が終わりました。

ご主人さま、お疲れ様でした。

8月18日

在宅ケア研究所に見積書と図面を送付。

お盆休みがあったため、送付まで少し時間がかかりました。

現調の後、うちが提出する書面類に、神戸市の建築担当さんと在宅ケアの建築士の

先生のチェックが入ります。年々きびしくなるようですが、いいかげんな施工業者

もいるそうで、当然なんでしょうね。

H様にも印鑑を押していただいて、送付します。

8月25日

在宅ケア研究所から、8月22日付で決定通知書がH様宅に郵送されます。

そのコピーをいただいて、今度は介護保険の住宅改修申請に行きます。

窓口は区役所の介護保険課。

できるだけ早く着工できるよう、お願いしておきます。

9月5日

介護保険の承認通知が届きました。システムバスの納期の関係で、着工日は9月16

日になっています。改修費助成は、ご本人が在宅というのが条件なので、すでにご

主人は退院されています。うまい具合に、施工をお願いしていたNさんが、空いて

いたので、屋内の手摺を先につけていくことになりました。

 玄関上がり框。

壁がじゅらく塗りで、下地もなかったので、立ち上がり手摺をつけました。

しっかり床に止めてあるので、ぐらぐらしません。

今までは、壁に下地板を打ち付けて手摺りをつけることが多く、このタイプは

初めて採用しました。

 台所の入口の引き違い戸。

敷居を取って、アルミのレールを打ちつけ、戸車も替えています。

立派な扉ですので、下に木を打ちつけて再利用。

嘘のように軽くなりました。

奥様は、つい今まで通りまたいでしまうと笑っておられました。

この他、和室と洋室の間の出入り口は、畳の厚み分の段差があるので、3か所手摺を

つけました。

 つかみやすいよう、持ち出してつけます。

 畳の厚み分(55mm)段差がありますが、

手摺があると、安心です。

これで、少しはおうちの中が、移動しやすくなったかな。

9月11日

外部の手摺の施工をしました。

色は、和風のお宅によく合うチョコレート色。

 セキスイのアプローチEレールです。

部材の種類が多くて、対応しやすいのでいつもこれを使ってます。       

これで、外出も安心。

9月16日

いよいよ、お風呂とトイレの工事の着工です。

H様宅には2階にもトイレがあるので、同時に解体をすすめていきます。

洗濯機は使えるようにしてあります。

埃と騒音がするので、ご主人にはデイサービスに行っていただいてます。

浴室タイルを目いっぱい取ってもらうので、3人大工さんたちに入ってもらってま

す。

9月19日

システムバスの施工。

タカラは、ホーロー製でおも〜い。浴槽はカラーステンレスです。

 浴槽が浅く長くなりました。

左側の握力が弱くなったご主人のために、浴槽の向きを逆にしています。

手摺も指定どおり4ケ所に。

 出入り用のオフセット手摺。

ドアも片開きから折戸になりました。

 バリアフリーの床です。

15cmの段差が0になりました。

 寝室出入り口です。

片開きドアをはずして、敷居を撤去。枠を三方に取り付けるので。少し部屋うち

側に出ています。引き手も持ちやすいバータイプをつけました。

照明のスイッチの移動や、壁紙の補修も助成金が出ます。

9月24日

便器と、洗面台を取り付けて工事は完了。

今回トイレは助成対象外となりましたが、ウォシュレット(補高便座付)は、介護

保険の購入助成を使っていただき、1割負担で買えました。

工事を終えて

 いつも思うのです。入院中に工事して工事がすべて終わってから退院していた

だけたなあって。

 でもそれは、だめなんですね。

この制度は、ご本人のためもありますが、介護なさるかたのためのもの、だから

在宅ケアなんです。H様のお宅は奥様も足と腰を痛めておられるので、手摺や

段差解消に、奥様もとても喜んでいただきました。広くなったトイレも掃除がしや

すいと好評です。

 住むかたみんなにやさしいリフォーム、それがタルキの目標です。

2008年10月16日11:08